走り出してすぐ
車は雨雲に追い付いて
窓の外には、白いネオンと
後ろに流れてく 真珠みたいな水玉
「あ〜…キンチョーしてて
サイン、もらい忘れちゃったし〜」
「トモちゃん
キンチョーしてたの〜?!」
「当然でしょ〜
高校ん時はずっと
アズメイクと髪型してたし
… タケシに告る勇気も
『Azurite』からもらったんだから
だからすっごい
安全運転してたじゃん?」
「え…?!」
「えええええっ?!」
「――― あ。」
「な、なに?!」
「そんな事より…
私たち、何か忘れてない…?」
「―――… ぁああああっっ?!!!!」
「えっ?!
ユリちゃんなになになに?!」
「た…タケシさんと
武藤くんっっっっ!!!」
「――――… ぅああああああッッ!!」


