「… 桑島さん
Tシャツ、自分で作ったの…?」
「うん、これロゴだけだし」
「――― どうやるの?!」
「ユカ…?」
「一番簡単なのは、専用シートを
Tシャツにアイロンで転写するだけ
これはシルクスクリーン使ったけどね」
「… 私にも 作れたりする?」
「ん?何か作りたいんだ?」
「あ…えと
うちらのバンドのポスター
あれって、出来る…?」
「ああああ!!あれか〜!!
それ私も思ってた!
すっごいカワイイよね?!」
「でしょ〜〜〜っっ?!」
「シルクスクリーンだと
インクの色分、版がいるから
かなり大仕事になるかも」
「じゃ…じゃあアイロン?!」
「それでいいなら桑島
やってあげるけど」
「――― ホントに…っ?!?!」
「ただ〜
簡単な分、すぐに劣化するよ?
何回か洗って干したら
すぐにプリント部分、ヒビ入るし」
「―――… そっかぁ…」
「だから
オリブランドのTシャツ屋も
デザインは自分らでやるけど
印刷は頼んでるとこ殆どだし
… まあ作り手としては〜
全部やりたいのがホンネだけど
商品にするわけだから
そこは割り切らないとね」
「… ”合コンの女王”じゃないみたいだ」
「だから〜〜」
「あははは」
「アイロンプリントでいいなら
いつでもやってあげる!
――― ていうか
ライヴ呼んでくれてありがとね!」
「え?!」
「じゃあまたね!
私これ〜全部売らないと〜!」
「がんばってねぇ〜!」
「が…がんばって〜〜!!」
”合コンの女王”は
ニコニコ笑いながら 構内に走って行った…
「きっと桑島さん
彼氏と上手く行ってるんだなぁ〜」
「――― 彼氏?!」
「ライヴの後の飲み会で
シノちゃんの知り合いと
付き合い始めたんだって」
「だ…だからお礼かああああ!!」
「うんうん!」


