Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜






一バンド目が始まって
私たちは全員 客席にいた



「――― ホントだ…」


「… やっぱり…男の人ばっかりだ…」




フロアは、満員
男の人たちの 大きな歓声 ――――




時間が来て、楽屋に戻っても




「え…なんで…?
私たち”ガールズ”だから
女の子がいっぱい来ると思って…」


「だよね?!

だ…って、服とかの〜
”ガールズコレクション”とかもさ
お客さん、女の子ばっかりだし〜…」




そうなんだ…


今日は”GIRLS SPECIAL NIGHT”


だからうちらは
”女の子たちに伝わるように”
曲、選んだり 一生懸命やったんだ


…… なのに





「…曲、少し他のと入れ変えよう」


マキちゃんが立ち上がった


「あ…それいいかもね〜!
今回全部、女の子向けっていうか〜…」


「――― 変えなくていい」




「ヒカル…?」




「カンタンにいうとぉ
タカコのガチ趣味の曲は
あたしにとっては歌いづらいの

…アズじゃないんだから
カンベンしてよ」


「ヒカル…」




「…シャウト恥ずかしいし、声出ないし

でも!出来ない歌
ムリヤリ見せるとかのが
絶対ダメじゃん!」


「………」




「――― ユリ!
今日、この間買った
チュチュはいて来てたよね」


「う…うん」


「貸して
トップは今着てるチューブでいっかぁ」


「ヒカルちゃ…!」


「――― ヴォーカルはあたしなんだから
横からごちゃごちゃ言わないで!


楽器弾き達はしっかり
自分の演奏、すればいいの」