そう だから
「――― 葉山」
「んっ?!」
その日は、午前の講義が休講になって
私はお昼過ぎから バイトに入った
武藤が厨房にいて
自分はフロアを行き来してて
朝、挨拶はしたけど 普通だったし
全然話さないのも 不思議に思わなかった
「… 葉山さ
昨日帰った後、電話してた?」
「え…
あ、うんうん!!
井上さんと電話してた!」
「この前、村田とさ
ファーストフード寄ったんだって?」
「あ…うん!
なんかあの時ね、井上さん達
やっぱりちょっと、ケンカしたみたいで
でももう仲直りしたから大丈夫!
それでケータイ貸したお礼って
ハンバーガーおごってもらった!」
「村田に聞いた」
「そっかぁ!」
「―――… あのさ」
「うん」
「… そういうのはさ
一本でいいから教えてよ
やっぱ俺、…彼氏だからさ
他人から聞くのって、なんか嫌じゃん」
「え…」
「葉山さ〜ん!!
七番テーブルよろしく〜」
「あ…っ! はいっ!!」
―――… 空気、へん
もしかして武藤、怒ってる…?
でも村田さんだし
ファーストフード、行っただけだよ?
… なんで?


