Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜





今日は少し遅れたから
そのまま直接、スタジオ入り




ゲーセン、ドラッグストア
閉店間際の 小さなパン屋さん


その隣 ビルの一階
赤く光ってる ”STUDIO”の黒い看板




「…こんばんは〜!」


「こんばんは〜」



受付カウンターには、いつものお兄さん
サイフの中から、会員カードを出した




「もう皆来てるよ」


「はい!」




待合室に、ドラムの音が聞こえる
シノが叩いてる音だ




白いシールで、Ⅱって書いてあるドア
防音の、二重扉をガチャリと開く




「――― ごめんっ!みんな!」


「おはよー!ユカ〜!」


「おはようユカちゃあん!!」


「――― ユリちゃんっっ?!」


「よ〜っし!
ユカ来たあああ!!」


「ユカちゃあん!
ホントにごめんねぇ〜!!」


「ユリちゃん!!
風邪もういいの?!
今日来られないかもって
みんなと言ってたから…!!」


「大丈夫大丈夫〜!
熱はとっくに下がったし、咳もないし〜
皆に移したらいけないから
しばらく安静にしてたけど〜

で!!ライヴハウスどうだった?」


「あ…!
チ…チケット!!
あと当日の事とか
いろいろ書いてあるやつ!」