十時ぴったりに到着したカフェは
まだ、お客さんもまばら
「葉山
シフトに名前なかったけど…
今日、出だっけ?」
「ううん!
これからユリちゃんと
渋谷までチケット取り行くから
ここで待ち合わせなんだ!」
「おおっっ?!
ライヴ決まったんだ?!おめでとう!!」
「ありがとう!
あっ!アイスティー下さい!」
「かしこまりました〜」
少しカッコつけた感じの
厨房に向かう武藤と
すぐ入れ代わりな感じで
井上さんが、アイスティーを運んで来た
「葉山さぁん
ぉはょぅござぃま〜す」
「おはよっ!井上さん!」
「なんか今日〜
チョー寒くなぃですかぁ?」
「うん〜ちょっと寒いかも」
「葉山さぁん、マカロン食べます?」
「えっ!!マカロン?!」
「昨日〜
ちょっと村田さんと出かけてぇ
それで買って来たんですょ〜」
「そうなんだぁ!」
「花火の時
色々相談のってもらったんで…」
「え。
や…!
全然気にしなくていいのに…!!」
「じゃぁちょっと待ってて下さぃ
持って来ますねぇ」
…なんか
いい子だよね…井上さん
「あ」
ユリちゃんから着信
「――― はいっ!」
『もしもし?ユカちゃん?
ごめんねぇ?ユリの母です〜』
え…
「ユリちゃんの…お母さん…?」


