「… 何?」


「え… えと…」




「… 電話する」


「――― う、 うんっ!!!」




…私 自分でも少し
今、犬っぽいなあと思う


こんなんじゃなかったんだけどな
前は…


思いきり言いたい事とか
かなりたくさん言ってたし…


「… またね」




『彼』はそういうと
またもう一度、ヘルメットを被る


銀色のバイクは 低い音を響かせて
道の向こうに消えてしまった…