Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜





いつもならまだ、明るい時間


夕方、四時を過ぎた頃
雲の動きが かなり早くなって
色もだんだん 濃くなって来た




風、強い ―――




それからもジャズバンドとか
ポップス系のバンドとか
いろいろ演奏してたんだけど


次への入れ替えの時間
セッティングの間隔が
なんだか少し 長くなってる


「 あ 」


「――― 眩し…」




会場中 スポットライトがついた


ステージにも





『――― はいはいは〜い!』




ミチロウさん
手をスリスリしながら、再び登場




『台風、近づいてる事は
皆知ってるよな?


進路は今んとこ
東京から外れてるんだけど
そのせいで低気圧が
かなり活発化してるモヨー、です!


なんで喜ぶんだおまえら!!!!


んで今日!この時間に
出演するはずだったガールズバンド
”ビー玉”の面々がね
来られなくなっちゃいました〜…』




――――― え…




「誰だ?」


「知らない」


「ビー玉?って?」




『彼女たち、島に住んでるもんでね
フェリーが出れなくなっちゃって
間に合いそうにないんだな


なのでちょっと
フィルムコンサートやりまっす
準備する間 少しだけ待っててね〜!』




会場に音楽
皆、ざわざわ ――――




「… 出ないんだ ビー玉」


「確か離島に住んでるって
プロフに書いてあったね」


「…… 私のせいかも」


「え?!何いってんのユカ」


「”ノストラダムス”で、ほら…」


「フィルムって〜
サイトで見れたプロモかな〜?」


「多分」




ぽつぽつ 雨…


マジで少し、そんな気がして来た…




「――― あ!!!」




ステージの画面
会場中のモニター




雨が降り出した 真っ暗な空間に


突然




真っ青な空が


扉を開いてあらわれた…―――