Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜





前の時は ―――


それまで歌ってた曲とか
プロモとかのイメージ
かなりあったのかもしれないし


知り合ってからも
どこかへ消えてしまいそうな空気
ずっと あって ―――…


でも、 今回は違う




外国でランキング入りした歌を
黒ずくめで、男ばっかりの
ダンサー軍団の中で


なんかもう


”不敵”って言葉が
一番ぴったりの顔して




もう自分が敵うとか 敵わないとか
そーいうとことは 別の場所で
『彼女』は 歌ってた ―――





――― この席が
アリーナだからなのかな


もしかしたら、大人の人多いし
関係者席なのかもしれない




開始前からメモ取ったり
携帯禁止なのに、電話かけて


”ボンボンのママゴトが
ステージで通用すんのか?”とか
ヒャヒャヒャって笑いながら
誰かと大声で話してたり


ずっとブツブツ、難しいこと話してた
うちらの前に立ってる
うるさいオジサンとかオバサンたちが


いつの間にか全員 黙ってしまった




”こうして始まった野外フェスは
完全に観ている我々を
『観客』へと変えてしまった”とか


この時の様子とか
そーいう記事をどこかで見るのは
一ヶ月くらい、後 ―――




『”はいは〜い!!皆さんこんにちわ〜!
ミッチロ〜ウで〜すっ!!』




次にアコースティックギター
ジャカジャカ掻き鳴らしながら
ステージ奥からやって来たのは
去年に続いて”ミチロウ”さん