花火が鳴って、盛り上がってる会場
その一番、後ろ
テントが、ずっと並んでて
日影になった休憩所
私たちは二人は椅子に座って
そんな景色を眺めながら
ミネラルウォーター、飲んでる…
テントの屋根に
光が反射して なんか、キレイ…
「… アズ、出るよ」
「え?!ホントにっっ?!」
「… アズ、ドバイに行ってたんだ」
「どばい?…そこどこ?」
「アラブ」
「砂漠?!暑いじゃん!!」
「… ずっとホテルで
トンプソンズ見てたって言ってた」
「仕事?」
「… プライベート
お祖母さんと一緒に」
「観光?!
――― そうだ!お土産!
皆にね?!紅芋タルトと
色違いで、海人Tシャツ買って来た!
赤、緑、青、グレーの!!」
「連絡 なかったから
今日、こられないのかと思った」
――― え…
「な…!
そ、それはそっちも同じじゃん!」
「せっかく合宿行ったのに
邪魔したら悪いだろ」
「――― そ…」
私だって…
そう 思ってたんだもん…
それに… あのバンドの事もあったし…
「… そろそろ戻るよ
一発目始まるし、お前も行きな」
「――― あ…」
「ユカ」
「…えっ?!」
「俺にくれたTシャツ開けて
汗びっしょりだから、着替えてく」
「あ…、う うんっ!!」
周りの人が、だいぶザワザワ言って
テントの中から移動を始めた
『彼』も そう言ったとたん
元のTシャツ、バッと脱ぎ出して
だから私は、大慌てでガサガサ
お土産のフィルムをはがした…
「これ持ってて」
「う、うん」
頭に巻いてたタオル、私に渡して
少し乱暴に、グレーのTシャツ
新しいやつに 腕、通してる
「――… ユカはさ」
「… う、うん!」
「… 俺を追いかけて来てるんだから
他の人間は 関係ないんじゃないの」


