カバン 『彼』に貰った時
封筒の中にチケット、五枚入ってた
四人なのにって思ったんだけど
『彼』は武藤が『Azurite』とか
”Chea-Ruu”のファンって知ってたし
だから
あ、多分これ、武藤の分だなぁって
でも武藤はチケット、自分で取る派だし
ファンクラブの先行予約で
ちゃんと一枚取れた!って聞いてたから
その一枚は、ヒカルに渡した
「すっごい楽しみ…!!それに絶対…
ステージングの 勉強になるし!」
「ステージング…」
「ヴォーカルって、大変だよねえ〜」
「だって突っ立ってるだけじゃ
お客さんもつまんないっしょ?」
「あ〜確かに〜!
コンサートとか激しいよねぇ」
「そそそ!ヴォーカルは
パフォーマンスしないと!」
「あ、でもそれならヒカルちゃん
ギターとか持てばいいのに〜」
「う…あたし
歌いながらギター弾くとさぁ…
そっちばっかり気になって
歌えなくなるからなぁ…」
「あはは!わかるかもぉ!」
「え〜ユリは弾きながら
よくコーラスやってるのに」
「小さい頃から弾いてるもん
チューリップ歌いながらとか〜」
「あ〜ピアノならあたしも…
でもギター弾いたの
専門入ってからだからなぁ…
あ、タカコから電話来た」
「終わった?シノちゃんの?」
「だと思う
はい、――― うん
じゃあこれから戻るね
あ、なんか飲み物とかいる?」
立ち上がった


