「マイク、ここでいい?」
「もう少しスネアから離していいよ」
「うん」
「ドラムが録れたら、次がベースね」
「え…!!私、一番あとでいい!!」
「ドラムを聞いて、ベースが弾く
それを聞いて、私やユリが
最後ヴォーカルが、演奏聞いて録るからさ」
「――― あ… そういう事かあ…!」
「… 本当はこういうの
もっと前に、やってるべき事で…
なんか、ごめん…」
「え?!なんで?!」
「いいでは御座らぬか
楽器を持ってすぐに
いきなり『Azurite』の、プロモ出演 ――
それ以外は、マヂホントに
ただ弾いて来ただけの
大うつけ者達の集まりじゃ!」
シノがそう言って、皆大笑い
「じゃあ、ドラムの時だけ
ちょっと皆、待合室にいてね」
「うん、わかったぁ」
私たちがいる、部屋の奥
ブースみたいな小部屋が、ひとつあって
今、ガラス張りのそこに
マキちゃんが一人で入って行った
黒いヘッドフォンして
ツマミがたくさんついた機械とかを
なんか、ずっと見てる
「行こっか」
「うん」
「シノ!がんばってね!」
「おう!!」


