「録音の仕方は ―――
ミキサーにライン、シールドね?
これと楽器を、直接繋ぐやり方と
アンプから出た音を、マイクで拾うやり方
後はアズのプロモに、応募した時やった
皆で演奏した奴を、一発録りする方法
――― 今回は皆、どれにする?」
翌日、昼過ぎ
私たちは、スタジオにいた
「マキちゃ〜ん
最後の〜前にやったやり方は〜
一人失敗したら、何回も皆で
一緒にやり直ししたよね〜?」
「うん」
「最初の二つは〜
一人一人、録るの〜?」
「うん
だから失敗したら、自分の音だけを
やり直せばいいだけ」
「なるほど〜!それはいいなぁ」
「MTR録りは
携帯の、メール分ける
フォルダみたいな物だと思ってね
数は限られてるけど
ミキサーで音をまとめれば
ギターとか、ダブリングさせて
ひとつのトラックに入れる事も出来るし」
「マキ、ラインで録るって
ドラムはどうやるの?」
「皆のとこに
マイク、ひとつづつあるでしょ?」
「うん」
「うんうん」
「それを一本づつバスドラ、スネア
後はシンバルなんかの
光り物のとこにセットして ―――
音がどれか、小さいな〜と思ったら
ミキサーでバランス取る事も出来るし」
「うん!わかった ありがとう!マキ」
「… な、なんかよくわかんない」
「ユカは一人づつやるのと
いっせーの!でやるのどっちがいい?」
「え… えと…
前の時、かなり私、失敗して
皆に迷惑かけたから…
――― あ、でも!
私がやってる間って、皆どうしてるの?」
「機械は一個だけだし
誰かがやってる間は、皆 待機だよ」
「えええええええ?!?!
じゃあ私が上手く出来るまでは
待つか弾いてるかで同じじゃあん!!」
「違いは音、キレイに録れるって事かな」
「むううううぅ…」
「あたしはラインで録りたい
多分、間違えると思うし」
… しゃがんで、手をあげたヒカル
目も、声も、 真剣だ


