Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜





知らない街の話
素な感じの、ヒカルの笑顔


二人だけで
こんな話をしたのは初めてだ


仲、全然よかったけど
かなりうちとけたの、なんかわかる




「あたしももっと、練習しないとなぁ」


「え…ヒカル上手いじゃん!」


「ん〜、音程だけはね〜
でもパワー、ないんだよね…


あ!シノおはよ〜!
ゴーヤチップ食べる?


… あたしの声
ちゃんと聞こえるようにすると
マイクが他の楽器の音も
全部拾っちゃって…

んでアンプ、ハウッちゃうからさぁ…

やる前に、その調整で時間
かなり取らせてるんだよね…」




そして、午後




「――― だからタカコぉ

これじゃキーボードある意味ないって!
ギターばっかり邪魔して
ユリのフレーズが台なしじゃん!」


「…じゃあどうすればいいのよ」


「タカコがギターなんだから
自分で考える事なんじゃないの?」


「… も…、だ〜か〜ら〜!」




「す、スゲー…
ヒカル、マキちゃんと
タイマンでケンカしてる…!!」


「ど…どうしよう〜
わ、私のせいだよ〜!」


「ケンカとは違うでしょ
私も実は、同じ事思ってた」


「でも〜…」


「いいんじゃない?
ストロベリーピンクって
今までギターが
ヴォーカルみたいだったし」


「え…でもうちら
”Chea”のコピーしか…」


「”Chea”はキーボードいないし
だからユリも気い使って
今までずっと、弾いて来たじゃん」


「そんな事はないけどぉ…」




… 気がつかなかった




「それに、あのリズム隊の中で
ヴォーカルが負けてないから
ギターが好きなように弾けるんだよ

ヒカル、自分でも言ってたけど
声量あんまりないからね」




ヒカルとマキちゃんは
その後もしばらく
かなり言い合いみたいに話をして




「――― 皆!ごめん!
合わせてやってみよう」


「うん!!」


「ユリもごめん…
ヒカルに言われて気がついた…」


「ううん…!」