Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜






―――… あれ…? 天の川だぁ…




「…… カ
 ――― ユカ」


「う… ん… ぅおっ?!?!」


「そろそろ起きて、練習するよ」


「ふぁ… マ、マキちゃん!!」


「もう皆、部屋行ってるから
ユカもベース、持っておいで」


「皆…? 部屋…?」




… そ、そうだったっっっ!!!




ガバッと起きて、食堂


今は誰もいない
明かりの消えた、そこを抜けて


カワイイ色ガラスがはめてある
タイル張りの廊下走って
ベットの部屋に向かった




「あれ…?」




誰もいない ―――


どこかから、皆の笑い声が聞こえる


よかった… まだ始めてないや…


「あれ?どこやったっけ…?」




ソフトケース開いて
ベース取り出したけど
弦に挟んであるはずのピックがない


… いっか
予備のお財布に入れてあるから…


―――― 携帯、光ってる



ちょっと焦って取り出したけど
お母さんからの留守電だった


着いたよって電話、楽しくて忘れてた…
またうるさいし、後でしないとなあ…




でも


ため息出たのは、別の理由だ……




… 忙しいのはさ?
わかってるんだけど…


今年も夏休みの終わりに
『彼』には、野外イベントがある


今年は、色々なフェスも出てるし…
昨日もなんか、どこかでやった




―――… 少しだけ


ホントは、イヤなんだけど


… だって
こうやって公式とか見に行くの
『彼』との距離、余計感じるし


BBSとかさ…
『彼』の事、フツーに呼び捨てにしてて


… まるで自分がカノジョみたいな
そういうカキコ、あったりするし…


しかも私より
色々知ってる子いたりさ…




… ま、いーや


そゆのはだいぶ前、ユリちゃんに
『ユカがカノジョなんだから
ど〜んと構えてればいいの〜!』って
フツーに怒られたし




だから少しだけ
様子、知りたかっただけなんだ