Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜




少しお腹が空いて ―――



「熱っ!!」


「甘くてモチモチ〜〜」


「タマゴの味濃くてウマ〜イ」




店先でおばさんが作ってた
”さーたーあんだぎー”って名前の


形は蒸しパン、油で揚げたみたいな
でも、外はサクッとしてて


それをお砂糖でまぶした奴
皆で買って、歩きながら食べた




「――― あ、雨?」


ユリちゃんの声で、空
足元に 黒いぽつぽつ


… て思ってたら




「うおおおお?!!
ドシャ降りだああああ!!」


「いやあ〜〜!あそこ入ろう〜!」


「スコール?!これスコール?!」


「傘、傘カサ!
どこかで買わないと〜!!」


「平気!すぐ止むよ」




お店の軒下


マキちゃんが言う通り
激しい雨は、すぐに止んで…


前よりいっそう明るい青が
路地裏の透き間の空に、拡がってた