Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜





六月 梅雨 ―――




庭の紫陽花が、やたら元気


お母さんが毎年植えてるナスも
おいしそうに育ってて かなり順調


そして私たちも 大忙しだ



「ぅえええっ?!
沖縄まで、44時間もかかるのおっ?!」


「フェリーに乗った場合ね
どっちがいいかな〜と思って
一応調べといた」


「その場合、船旅かぁ〜
一晩泊まるわけでしょう〜?
――― タイタニックみたいな!!
恋が生まれるかもしれない!!」


「あれって明らかに吊橋効果じゃ…」


「も〜!シノちゃんは〜!
誤解でもなんでもいいの!!

あ!でも飛行機に乗って乱気流
わたしがドキドキしてる所に
『…大丈夫ですか?』とか〜

イケメンビジネスマンと
突然恋するパターンも
絶対捨てきれない〜〜っ!!」


「飛行機だと二時間半くらい」


「それでも二時間半かあ
やっぱり遠いんだね〜」


「ちょっと〜聞いてよ〜」


「ねねシノ
ユリ最近、ユカに似て来たよね」


「うん、思ってた」


「なっ…!!!ひどっ!!
わ、私そんなに妄想しないし!」


「授業中とかよく
前見てニヤニヤしてたくせに」


「あ…あれは…!!」


「――― よし!!練習しよう!!」


「は〜い!
あたしドリンク買ってくる〜」


「あ、私も〜!」


「私も行く〜!!」