Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜





シノがバッグから
バサーッと勢い良く取り出したのは
ロゴがついてる、例のTシャツ


もちろん、人数分


皆 お腹抱えて笑って ―――




「―――… えっ?!
武藤、オーディション合格した?!」


「おう!!とりあえずね!」


「おめでとううううっ!!!」


「ありがと〜!」


「って事で!
”武藤クンおめでとう会と
葉山ちゃん歓迎会”
来週末でいいよな?」


「問題ナシ!」


「ありがとうですっ!!」


「つか武藤、何の雑誌載るんだ?」


「え〜っと…
”Birth”ってメンズ雑誌」


「――… なにげに凄くね?」


「え…すごいよすごいよ!!
それコンビニによく、置いてあるし!」




なんか


自分の事なのに、どっか人事みたいな


フツーに話してた武藤の顔が
ニヤッってにやけて、壊れた。




「俺、すげえ?!?!」


「だはははははは!!!」


「だ〜か〜ら〜
すごいって言ってるじゃん!!」


「ぉはょぅございま〜す
ぁれ…どぅしたんですか〜?」


「井上さんおはよう〜!!
聞いて聞いて〜っ!!」







―――… なんか、すごい


皆みんな いい方向に動いてる


… うん、私も がんばるよ




規則とか、進路とか


誰かが決めた場所に押し込められて


ずっと悩んでたあの頃とは違うんだ


小さいけど皆 翼を持ってる




飛んで行くんだ


自分だけの力で ―――――