胸の奥 泡
「… う…歌う って…」
『… 歌ってる時、楽しそうじゃん』
「そ、そりゃ
音楽好きだしカラオケとかも…
そ、それにさ
入って来たヴォーカルのコ
すっげー可愛いの!
私が出る幕ないし!アハハハ」
『… 関係ないだろ』
「――― だって…!!!」
自分の声 大きい
『… うん ”だって”?』
「だ… って」
どくどくする ―――
「もし…私がいいと思ったら
マキちゃんが言うはずだよ!
でも言わないって事は…
私が歌うのは…ビミョーって事で…」
『… それは関係ないと思う
タカコは多分”Azurite Complex”だろ』
「…… こん…?」
『… 前に
Jemuの前のコンビニに居た髪が長い
あの子、ヴォーカルだったんでしょ』
「え… リナの事?」
『… 名前知らないけど…
ダンサーやってる男と居た奴』
「う、うん…」
男って、加藤先輩の事だ…
高校入って最初の頃
ちょっとだけ憧れてた
リナはずっと先輩が好きで
… そういえば今、どうしてるんだろ
『… あの子もアズっぽかったし』
「え…全然違うじゃん!
アズさんのが綺麗だし!」
『… でも可愛い顔してたろ』
… ムッとした
「よ、よくわかんないけど
今度のヴォーカルの子は
モデル並に可愛いの!!
歌もうまいしリナとは違うのっ!!!
もういいっっ!!」
―――… ど…どうしよう…
ガチャ切りしちゃ った…


