「ちょっとー;マジ焦ったぁ~~~~…」
私は二人から姿が見えなくなった頃、はっと我に返り、ブルーの腕にまわした手を引っ込めた。
「ご、ごめん。」
とっさに謝ったのだが、ブルーは「なんで?」と言って目を丸くした。
「そりゃあ僕達の事を説明するなんて、誰だって戸惑うよ。適当な理由を作って隠しておくのが一番良いんじゃないかな。」
彼はどうやら私が腕をつかんだ事ではなく、この現状に対しての意見を述べてきたようだった。…私も話を合わせていった。
「そ、そうだよね。。。あ、っていうかさ。その、ブルー達の事って、私は知る事になったけど、他の…他の人間が知ったら、どうにかなるとかあるの?」
よくある「特定の人間」以外に知られたら、記憶が全部なくなっちゃいます、
とか、
姿が消えちゃいます、とか、色々あるじゃないか。
あれ?自分で言っといて、もしそんな「条件」があったらどうしよう?と後から不安になるが、意外な答えが返ってくる。
「えーと。別に…特に誰に知られてはイケナイとか、決まりはないんじゃないかな?」
「え?そ、そうなの?」
私はちょっと拍子抜けした。
じゃあ、別にさっき特別ウソをつかなくても良かったのか。
気の許せる友人になら話しても良い出来事なのかな?
「でもさ、いちいち話してわかってもらうのって、すごく大変じゃない?だから…適当に親戚にでもしておけばいいんじゃないかな」
「そ、そっかあ。」
そういえばルディもとっさに「親戚です」と答えていた。
なんだ、こういう場合には「親戚です」と答えるプログラムが組み込まれてるのか。
私達はしばらくして気を落ち着かせてから、人があまり入っていない飲食店を探し、サクっと食事を終えて、足早に帰宅をした。

