うちのおネコ様


そこには中学時代の同級生の可憐とみづきが並んでいた。

「げっ…!二人とも…!!」

私は一瞬ヤバイという顔をしてしまった。

この状況…絶対に「隣りにいるのは誰?」という流れになってしまう。



いや、むしろ人間という姿になってしまった事をどう説明したら良いのか、自分の体がものすごい勢いで体中の血液が流れるのを感じて、私は一人で焦っていた。



二人の旧友は「あれ?」という顔をしたあと、すぐにニヤニヤし始めてコソコソと話ながら、こちらに近づいてきた。


二人そろって、いつもより1トーン高い声で「こんにちは~」と声をかけてくる。
ブルーにチラチラ目線をやり、後から私の方に目線を向けた。

ブルーは優しい笑顔で、「こんにちは」と返事をした。


ニヤけた顔を隠せない二人は、私にすぐはなしかける。

「美子の知り合い!?」


誰?誰なのっ!!? 


二人の心の声が表情から痛いほど読み取れた。。


「えーっと、、彼はえっと」;;

「僕は美子ちゃんの親戚です。はじめまして」


どう見ても同年代風の少年が、日本人離れした井出立ちと紳士的挨拶で、二人はカルチャーショックを受けたように目を輝かせた。


「え!そうなんですか!っていうか、、日本の方じゃないですよね??」


そりゃあ瞳の色は青だし、髪も漆黒ではなくグレーという不思議な色だし。誰でもそう思うだろう。



「カ、カレは遠い親戚なの!うち今両親がいないから、その、入れ替わりで来たっていうかっ…;」


私は苦しまぎれにブルーの設定した「親戚」という関係に色をつけた。