うちのおネコ様

「えと･･･おはよう。ブルー？」

私はなるべく笑顔で答えてみた。

驚いて叫ぶのも昨日経験した。この現実に起きている不可思議な出来事も、一応昨日消化した。だから今日は大分落ち着いて最初の挨拶ができたんだと思う。

「もう驚かないんだね」

そういって、彼はクスクスと笑って起き上がった。


「うん。だって、昨日散々驚かせてもらったし。それにルディが･･･」

昨日の金髪の青年、ルディは、こうして猫の姿に戻り、このソファの上で寝起きの姿を見せているのだから。。。


「そっか。」ちょっと残念、と言って、ブルーは服を直した。

「あれ？その服は？？」

ああ、コレ。そういって彼は父の洋服ダンスから拝借したと言っていた。

昨日の夜猫に戻ったルディが「人間になったらまず服を着ろ」と教えてくれたらしい。


「そうなんだ。」


私は昨日会った「ルディ」は本物で、本当に一緒にいたんんだ･･･という実感がわいてきて、嬉しかった。