「うーん・・・もうちょっと。。。」

昨日のことがあってか、私はホームシック(家にいるのに)にかかった。

いや、これは家族シックっていうものか。


昨日から両親は1ヶ月の夏休み旅行に海外へ出かけてしまった。

7つ上の姉は4月から転勤でずっと仙台にいる。



うちには・・・3匹のネコと、人間の私だけだった。


そう。そのはずだったのだが。




「うーーん」何の夢を見ていたのだろう?

昨日の黒髪君の夢か?

それとも突然現れた茶髪の好青年か?


どっちにしろ、うら若き乙女16歳の寝姿とはいえない物だった。

なんともだらしなくヨダレをたらし、寝言はちょっと親にきかれてはまずいものばかりだった。


ふいに壁側の左から、右に寝転んだ瞬間だった。


ありえない右の壁の存在に、美子はぱちっと目を覚ました。

・・・目の前には金髪の外人がすやすやと寝ていた。


「ぎ・・・ぎゃあぁぁっーーーー!!!!」