記憶の破片

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お昼をお母さんと一緒に家で食べて、14時に仕度をして15時には家を出た。


沖田さん。


総さんの中に沖田さんはいますか?


沖田さんは総さんの中から私を見てくれていますか?


待ち合わせの20分前に着いた私の頭には沖田さんと総さんが代わる代わる浮かんだ。



「沙江ちゃん」



聞きなれた声に呼ばれて振り返ると大和さんがいた。



「こんにちは、大和さん」



お父さんとは確か大学からの付き合いで今では家族ぐるみの付き合い。



「沙江ちゃんはデート?」



スーツを着てる大和さんはきっとお仕事中なのだろう。



「…だと、思いたいですね」



私としてはデートなんだけど、総さんはどう思ってるのかわからない。



「隼人が聞いたら怒るだろうね」



くすっと笑う大和さん。



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