記憶の破片

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その日、胸はときめきでいっぱいだった。


2人で食べたお昼ご飯もおいしかったし。


口数が少ないながらも、総さんは私と話してくれた。


お会計のときも、少しもめたけど、それすら楽しいと思えた。



「自分の分は払いますよ?」



バッグからお財布を出そうとすると、デコピンをされた。



「いたっ」



「バカが。恥かかせるな。奢られとけ」



額を手で擦る横で、総さんが2人分の食事のお会計を済ませた。



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