記憶の破片

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この好きが誰のために出た言葉なのかわからない。


沖田さんだけに向けた言葉なのか。


それとも総さんにだけの言葉なのか。


…ひょっとして両方なのか…。



「…お前」



歩きながら総さんが何かを言いかけた。



「はい?」



「…いや、なんでもない」



素っ気ないけど、握った手はそのまま。



「…期待しちゃいますよ…?」



総さんに聞こえないように呟いた。



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