記憶の破片

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沖田さんとは2人でご飯とかお出かけとかしたことなかったしなぁ。


前を歩く総さんの背中を追いかけながらついつい沖田さんを思い出してしまう自分がいた。


最後に会った沖田さんは病気のせいで随分痩せてしまっていた。


そのせいかもしれないけど、沖田さんの背中はどこか儚かった。


けど、総さんの背中は逞しくて。


でも、やっぱり総さんは沖田さんの生まれ変わりだと思った。



「お前、小さいからすぐ見失いそう」



やや早足の私に気づいたらしい総さんが歩調を遅くして私の隣を歩く。


隣を歩ける…。


それすらも嬉しい。


沖田さんは病気を患っていても、心は武士で。


私を隣で歩かせてはくれなくて。


いつも2、3歩先を歩いてる気がしてた。



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