「失礼しました」
先生に提出物を出したあたしは職員室から出ると、教室に向かった。
早くしないと次の授業に間に合わなくなっちゃう。
小走りで廊下を駆けていると、ふいに話し声が聞こえた。
「ねぇ、誰がいい?」
「やっぱり真宮くんかな。優しい感じがいい」
「そう?あたしは熊野くんかなぁ。可愛いじゃん」
目を向けると、階段の近くで三人組の女の子が話をしている。
内容は男の子のことか。
話の中に誠司くんの名前が出てきて思わず耳を傾けた。
誠司くんが優しいのは頷ける。
やっぱり人気があるんだね、誠司くんは。
そのまま足を進めたとき、一人の女の子が言った言葉に足が止まった。
「でもやっぱり一番は御堂くんでしょ!」
…っ!
その名前に肩がビクッと揺れた。
「御堂くんかっこいいよねぇ。笑顔がたまらない!」
「分かるー!あたしも御堂くんかも」
女の子たちは盛り上がりながら階段を上がって行った。
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