一体、御堂くんのうわさって何だったんだろう。


あたしは先生に頼まれた書類を資料室に運びながらため息をついた。



結局あれから聞けなくて放課後になっちゃった。



あやめも真冬ちゃんも、放課後になったら直ぐ教室から出て行っちゃったし。


彰は教えてくれそうにないし…


誰も教えてくれない。



「はぁー…」





─ピタッ



…って、何であたしこんなに知りたがってるわけ?


御堂くんは敵の男の子じゃん。


うわさを聞いたって聞かなくたって同じこと。



そ、そうだよ。あたしには全く関係ないことじゃない。


やめたやめた。


もう考えるのはやめる。



あたしは資料室から出た後、いつもの生徒会室に向かった。