放課後になり、先生からの頼み事を終わらせたあたしは、鞄を持って一階に降りた。



思ったよりも時間がかかっちゃった。


急ぎながら向かうのは下駄箱ではなく、教員室を越えた先にある生徒会室。


あたしは帰る子たちとは逆流して、生徒会室まで着くとガチャッとドアを開けた。





「あら、美春。随分遅かったわね?」


ドアを開けると、中央にあるテーブルを挟み、彰とあやめが向かい合わせにソファーに座っていた。


彰は入って来たあたしに顔を向けた。



「ちょっと、先生に呼ばれちゃって」



あたしがこの生徒会室に来たのは、あたしが生徒会に入っているから。


あ、正しくは¨女子生徒会¨ね。


彰が会長、あやめは副会長、真冬ちゃんが書記であたしは会計。



他にも一年生がいるけど、今日は来てないみたいだね。


まぁ普段は彰が放送で呼び出さない限り、集まらないんだけど。



いつもあたし達は放課後になると、生徒会に来てまったり過ごすんだ。



「真冬ちゃんは?」



真冬ちゃんだけいないことに気付き、ドアを閉めながら聞いた。



「あぁ、今日は用事あるって帰ったよ」