HONEY&TRAP!!



「……お前、時々悪魔みたいに笑うよな」

今まで言わなかった…言えなかったけど。


「なんだそれ。
悪魔、見た事あんのかよ?」


あるわけねぇだろ…

だけど、いたらきっとこんな感じだろうと思ってしまった。


何より、コイツが繭羅を「綺麗」だと言った事が引っ掛かって

思わず「悪魔」だなんて…


「なぁ海斗。
気になるんなら…
行ってこいよ?」


ポンと俺の肩に手を置く。


「…いや……」

繭羅はそんなんじゃないし。


気になるのは

小さな頃から知ってる、妹の様な存在の女の子だからだ。




…そんな思いとは対象的に。


知らない繭羅を見る度に


胸がざわついていた。


少し

……痛みを伴って。




だけど

俺は気付かなかった。


いや…
俺は気付かないフリをしていたのかもしれない。



その


痛みの理由に。