みっちー先輩は、知っていたのだろうか。 蘭先輩が下級生に、オーケストラ部の王子様と呼ばれているのを。 「王子様にしたてあげたのは、俺か。」 でも、私は知っていた。 蘭先輩が王子様じゃないことを。 津久井先輩とヴァイオリンが好きな、ただの高校生だってことを。 知ってるけど。 「やっぱり蘭先輩は綺麗だから。」 そんな醜い気持ちも、浄化しちゃう。