「どうして……」 何で先輩がそんな顔をするの? 私の心の問いかけに応えるように、先輩が口を開いた。 「俺も、あるから。」 そこで先輩はとても慎重に、気持ちを押し殺していった。 「津久井の事、好きだったんだ。」 先輩も見てしまったんだ。 綺麗な絵のような二人を。 幸せそうな二人を。 でも、先輩はもっと辛い。 相手が親友だなんて。 「何か、まいっちゃうってか、もーやべーよな。」