「いつも中庭で僕のヴァイオリン聞いてるよね?」


ばれてた!
変態って思ったかな…。


私は唇をかんでゆっくり頷いた。


ああ、もうお仕舞いだ。


「あんなの聞かせてごめん。」


なんで!?

私は勢いよく首をふった。


「そんなことないです!すごく綺麗で、聞き惚れちゃったっていうか……」


うまい言葉が見つかんない。
てんぱって顔が熱い。


その人の大きな手が私の頭にのった。


「ありがとう。」


笑うと、きゅって笑窪ができるんだ。


なんかもう、直視できないよ!