「ねえ、離してってば!」



夢の言葉が耳に入ってきたのは、屋上に着いてから。



「あ……わりぃ」



って、とにかく落ち着け、俺!



フーッと深く深呼吸する。



「で、何なの?」



夢は、これ以上ないくらい不機嫌顔。



でも、俺には聞かなきゃならないことがあるわけ。



「夢はさ……俺のこと、何とも思ってないの?」






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