「…ねぇ!」


「あぁ?」


「さっきから、
どこ向かってるの?」


「そりゃ…教室だろ!」


「それは分かってるよ!
でも方向分かんないでしょ!?」


「…いつか着くだろ!」


「はぁ…」



アタシは足を止めた。



アタシたちは自分の
居場所すら分からない状態で
いつの間にか教室より
出口を探していた。



「何で、こんな日に
迷子になるのよぉ~!!
よりによってコイツとぉ!!」



アタシはうずくまって叫んだ。