5人の王子と1人の少女




「なあ…
お前のお袋さんと親父さんはどうしたんだ?」


………5ヶ月前。
まだここに来るなんて夢にも思わなかったあの日。


「……おい。
どうすんだこの借金」
夜中だった。
みんなが寝静まった暗闇の中だった。
ふと聞こえたお父さんの声。


「あの子には知られないようにしなければ。
あの子は私達に気を使ってしまうわ。」