5人の王子と1人の少女




木葉柊はお金を店員に渡すと私の手を引き歩きだす。


なんで?
いいの?
高いワンピースだったのに。
ネックレスも靴もあったのに。


『買ってもらっていいの?』


そう聞けば


「ああ。
それ欲しかったんだろ?
似合ってるしプレゼントな」


そう言われるととても嬉しかった。
そして何事も無かったように歩きだす。


移動中みんなに見られているような気がして私は俯いた。


次に向かったのは大きなショッピングモール。


アクセサリーから家具までなんでも揃うところ。


ここに来るまでに何人もの人に声をかけられた。


その度に木葉柊が助けてくれる。


木葉柊がいなかったらどうなってたんだろう。