木葉柊はお金を店員に渡すと私の手を引き歩きだす。
なんで?
いいの?
高いワンピースだったのに。
ネックレスも靴もあったのに。
『買ってもらっていいの?』
そう聞けば
「ああ。
それ欲しかったんだろ?
似合ってるしプレゼントな」
そう言われるととても嬉しかった。
そして何事も無かったように歩きだす。
移動中みんなに見られているような気がして私は俯いた。
次に向かったのは大きなショッピングモール。
アクセサリーから家具までなんでも揃うところ。
ここに来るまでに何人もの人に声をかけられた。
その度に木葉柊が助けてくれる。
木葉柊がいなかったらどうなってたんだろう。

