5人の王子と1人の少女




そこで起きた。


木葉柊はびっくりした顔で私を見ている。


『行かないで…
独りぼっちは嫌…』


私は木葉柊の服にしがみついた。


じゃなきゃ夢の中みたいに置いていかれそうな気がしたから。


「いきなり何だよ。
置いていかねえよ。
とりあえず涙拭け。涙」


そう言うと親指で涙を拭ってくれた。