だけど、人に見られるのは嫌だ。

はやくどっか行ってよ、
って冷たい視線を送ったのに、
南野くんは楽しそうに笑っただけだった。



…――プチッ


わたしの中で何かがキレる音がして、
感情が一気に溢れだした。


「なんで笑うの!?
わたしが一人でこんな所でうじうじしてるの見るのが楽しいの?
見捨てられた女は惨めだねって笑いにきたの!?……お願いだから、放っておいてよ…」


最後の方は涙があふれてきて
弱々しくなっていた。


つらくて、悲しくて、惨めだ。