「女の戦いってコワー」


ひやかしを含んだ言葉に振り返ると

予想通りというのか、南野くんがいた。



「…見てたんなら助けてよ」

「思ってもないくせにー」


本心を見破られてぐっと言葉につまった
わたしの隣に南野くんがどかっと座った。


「王子に見捨てられてこんなとこで泣いてたんだ?」


どこまで知ってるのよ……

こんな所っていうのは校舎裏で、
まさかこんな所で人に見つかるとは思わなかった。