「・・・」

「慎吾君を見ていると、高田さんの子供さんのことを思い出します。僕は、慎吾君がお母さんと別々に暮らすより、一緒に暮らして欲しいだけです。子供は親と一緒にいるのが一番だと思うんです」　

「そうですね・・・」
山城はうなずいた。

「僕は、慎吾君にお母さんと一緒に暮らしたくないかを聞くだけです」

「お母さんの結婚のことは？　」

「それも聞いてみます。しかし、慎吾君が望まないなら、母親にそのままを報告します。そして、慎吾君と一緒に暮らしながら時間をかけて話し合うように言おうと思っています」

「そうですか・・・わかりました。その児童に対しては、あなたの思ったようにやってみて下さい」

「えっ！　いいんですか？　」

山城の言葉は意外だった。