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「また、逢えるの…?」



歳さんを見上げると優しい笑顔。



「俺は、逢いたい」



はっきり言い放つ。


せっかく止まった涙がまた溢れてくる。



「私も逢いたいよ…」



零れ落ちる涙を歳さんは指で拭ってくれて。



「なら、きっと逢えるから。…信じろ」



…なんでかな。


奇跡みたいなことなのに歳さんが言うと信じようという気持ちになる。



「はいっ。…歳さん」



「ん…?」



私は自分からギュッと抱きついて。



「大好きっ」



「…俺も」



直後強く抱き締められて、あったかくて、安心できて。


私はうとうとと眠りについた。



「いつか、また…」



耳元に響いた歳さんの声は現実なのか夢なのかわからなかったけど。


切ない、締め付けられるような声だった。


そして私が瞼を開くと、そこは現代の私の部屋で。


私の手には一枚の紙が握られていた。



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