アタシが泣いていた20分間、リュウタさんはどうしてたんだろう?
どんな顔で、何を考えていたんだろう?
泣き止まないから、すごく困っただろうな.....、なんて思うといきなり申し訳なくなって、
「ごめんなさい」
って言ったら、また二カッと笑って
「なんで謝るんだよ」って言ってくれた。
「もう大丈夫か?」
「はい。ありがとうございました」
「ん、よかった。.....俺さ、お前が泣いてる間、考えてたんだ」
「.....なんですか?」
「俺、やっぱりお前が好きだ。強いところも、男らしいところも含めて、な」
「.....まだシュウのこと、好きだとしても?」
「もちろん」
頬を涙が伝って、何だかリュウタさんが愛しく想えて、思わず......抱きついた。
「は?え?マ.....マキ!?」
「何も、言わないで?」
「.....あぁ」
背中に優しく回った手が、前と同じように温かくて、ホッとした。


