「おまたせー♪」
「あ、大丈夫ですよ」
「そっか。じゃ、行くか?」
徒歩で通学してるアタシに合わせて、リュウタさんが自転車を押す。
乗って帰ったほうが早いのに。
「なんか用があったんですか?」
「ん?んーまぁ、な」
そう言って黙り込む。
この空間はすごく居づらい。
「先輩?」
「話しかけんな」
はぁ?誘っといてそれって!?
むーヒドイ。
「マキ」
「......はい?」
「怒ってる?ごめん」
「.....怒ってないです」
「そっか。あのさぁ...オレ......
お前のこと、中学のときから知ってた。
全国行ったから有名なのもあったけど、それだけじゃなくて.....」
?? なにが言いたいんだろう?
「その.....オレさ、お前のこと気になってたんだ」
!?!?!?
「その、もう、明日から教室に行かない約束じゃん?オレ、お前に会いたいから、さ。
だからさ、その......
付き合ってくんない?」


