思い出に変わる時・・・・

「そう ?」


「ヒロは男の子でしょ ちゃんとみてるよ~」


「・・・・男の子って・・・=3 」


ふふふっ~ ♪


これぐらいの関係が心地いい・・・


苦しくもなく、感情の起伏もない。


言いたいことが言えて寂しい時は一緒にいてもらえる。


友達よりも少し上・・・・


別れがやってこない関係がいい


「菜緒さんっっ  俺の事も少しは男として見てよ! 」


「・・・・ 」


どうしても無理だった。


私にとって男として見れるのは1人だけ・・・


祐のいなくなった学校生活はあっという間に過ぎていった。


受験、卒業・・・・ 。


自分の卒業式は涙も出なかった。


ただ昨年見送った祐の事ばかり考えていた。


卒業証書をもらって外に出たら、後輩達が待っていてくれた。


「菜緒さんカバンください=3 」


ヒロが一番に私のカバンを取った。


スカーフ、カーディガン気が付けば追いはぎにでも会ったような格好になっていた。


「菜緒 アレ !!! 」


荒川が慌てて私の方に走って来た。


「?! 」


荒川が指差す方に目をやると・・・


『祐・・・・ 』


1歩ずつ近づいて来て顔の輪郭がハッキリと見えて来た。


見間違えるはずがない・・・・


『祐・・・・ 』