思い出に変わる時・・・・

「・・・ヤバイ また脱がしそう・・・」


『私には全く意味が分からない 』


それから、祐の膝に抱かれたまま、一緒に過ごした思い出話をたくさんした。


帰る時、祐は『じゃーね 』とも『またな 』とも・・・何も言わなかった。


こんなに好き過ぎて私はどうすればいい ?!




次の日からの学校は想像通り・・・


祐のいない学校は行くのすらオックウになる


「菜緒~ダレ過ぎ! 」


梓ちゃんに毎日の様に叱られる


1か月経って私達も春休みになった。


あれ以来祐からの連絡は全くない


『やっぱりアレは卒業式のセレモニーかぁ~ 』


少しだけ溶かされた私の心は再び凍り付いていく。


4月に入って私も3年生になった。


毎日何となく過ぎて行く・・・・


祐と通った廊下・・・祐の教室・・・この学校のどこを見ても祐の姿が映る。


『早く卒業して忘れさせて=3 』


毎日毎日そればかり考えていた。


他の人を好きになろうと努力もしてみた。


でも、祐の時とは全く違う・・・


いつも自分をコントロールする事ができる。


祐の時は気が付いたら好きになっていて、ぐるぐる巻きでコントロールする事すら考えれていなかった。



「菜緒さ~ん=3 」


前に付き合ってた ヒロがよく声をかけてくれる。


何となく側にいる事が普通になっている。


「ヒロは優しいね~ 」


「・・・・菜緒さん それって・・・男として見られてないって言われてるみたいで寂しい感じ# 」