思い出に変わる時・・・・

祐は袖に手を入れ、


「これでいい? 」


いつもの祐・・・・


大好きな祐・・・・


この姿を目に焼き付けておこう


祐の制服姿が最後・・・・って事は・・・・


私はそう思った瞬間涙があふれてきた。


祐は、


「また泣いてる・・・・。」


笑いながら、制服の上着の中に私を閉じ込めた。


何で涙が出るのか分からない。


祐を好きになってから涙が勝手に出て来るようになった。


感情のコントロールができなくて・・・


ただ好きなだけ・・・・言葉で言い表せない分、涙が出てしまうのかも


「菜緒~明日から藤田は学校にいないんだよ! 」


「・・・うん 。」


私は閉じ込められた祐の胸の中でうなずいた。


「もう・・・ 」


涼子さんは笑いながらあきれていた。・・・少し喜んでいたかな・・・


祐と米さんと涼子さんがこれからの事を話し出した。


私には関係のない話


私1人だけが、あの思い出の詰まった学校に取り残される気分。


祐のいない学校なんて行きたくない !


泣き止んだ私は祐から少し離れた。


「・・・・? 」


「トイレ・・・。」


3人の入れない話から逃れる為、トイレに立った。


「お前・・・村上とどうなってんの? 」