思い出に変わる時・・・・

喬さんはそう言って私の手を握って歩き始めた。


手をつなぐのは苦手なのに・・・・


チケットを買って繋いでいた手が外れた時スッと腕に手を回した。



「・・・・・?」




喬さんが私の顔をそっと覗いて  ニコっと笑った。




『何か変?』




またドキドキが始まった。




映画館の暗い中



映像が動いた明るさで喬さんの顔がチラチラと視界に入るだけで横に座ってる=3



と意識して気になって全く映画の内容が分からないうちに映画が終わってしまった。



「面白かったね~」



「あっ  うっ  うん。」



『喬さんに見とれていたので全く内容が分かりませんなんて恥ずかしくて言える訳がない=3』




「面白くなかった?」




「ううん  面白かった!」



それ以上聞かないで=3




私は強めに答えた。



一度外してしまった腕が、どのタイミングで通していいのか分からない。



自分から腕を取るのも恥ずかしいし・・・・



さっきまで腕を組んでたのに離れて歩くのもぎこちない。



少し後ろをモジモジ歩いていたら、



スッ



慣れた手つきで私の手を取った。



『自然にこういう事してくれるのって、ホッとする~』



予定を決めていた訳でもなくブラブラして、ご飯を食べて家まで送ってもらった。



家の前について、



「もう少し一緒にいたいな~」



喬さんがボソッと言った。



「・・・・うん。」