ミーミー


せみがなく

私のこころも

せみがなく



「奈々!美香!一句できたよ!」




「はぁ。あんたの俳句だからどーせ、
せみがなく
わたしのこころも
せみがなく
ってな程度でしょ。」



「うわっ!!すごぃっ!その通りだよっ!」




俳句能力?が0な私は、俳句の能力は幼稚園児…いやそれ以下かもしれない。




「へぇ。宮城って国語能力なさそうだな。」


とつぜん上から覗いてきた夏川。

可愛いよいなかっこいいような…にくいような…


「なによっ。夏川よりは上です〜。」


「夏川って、この前のテスト三百位以下だったよね。」



ポツリと呟いた美香に、私はにやりと笑った。



「あはっ♪夏川くんってあれだね。あの〜。ばかぼんのぼんを取ったやつ。」




奈々さん。普通にバカといいなさい。




「えっと…バカぼんからぼんをとったら…えっ…と……。」



頭を抱えて悩みこむ夏川に、爆笑したのは当然だった。